2015/03/10

展開が直線的すぎて起伏に欠ける『マジすか学園4』第7話レビュー このままでは盛り上がりを期待し難く不安が増幅…


それとも、こういう単純な展開のほうが一般にはよろしいのか…!?
青木無常でございますよ…?


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正直、ここまでひねりがないのが一般向けだ、とかゆわれるのなら。

私の作劇作法からすると美意識も足りないしおもしろみにも欠けるし。
一般 = バカ? という、むかしっっっっから、抱いてきた疑念が首をもたげざるを得ない…?



てか、正直この展開じゃ一般ウケするとも、とても思えない、というのが正直なところ。



…ってことで、期待感が大きく増幅した前話を裏切る展開。

再び不安が増幅する一方の第7話であります…。(´ω`。)

まあとにかく、講評いたします…。
もちろんネタバレね。
ご承知おきの上、以下をご覧下さいませ。


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『マジすか学園4』第7話 ネタばれレビュー





 ・「おたべ」の強さをだれよりも信頼している「マジック」…という唐突


 今回の第7話冒頭部では、タイトルバックを挟んでラッパッパ(吹奏楽部)部室での四天王の会話がくりかえされている。

 その中で、激尾古の横槍に懸念を示しつつその原因が自分たちであることを悔いる「ヨガ」(入山杏奈)と「バカモノ」(川栄李奈)に対し、マジック(木﨑ゆりあ)はしつこいほどおたべ(横山由依)の強さを強調する。

 おたべが負けるはずがないので問題ない、というのがその主旨だ。

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 さくらとの対戦前までは、四天王のほかの三人には超然とした態度で一線を画していたかに見えたマジック。

 だがさくらに敗北したことにより、その本心を隠す必要がなくなった…

 …との見方もできないことはない。
 できないことはないが…若干違和感もぬぐえない。

 さくらとの対戦前におけるマジックの態度には、おたべも含めて軽蔑と対立しか描かれていないからである。

 マジックの超然としたキャラが際立っていておもしろくもあったのだが…

 少なくとも、おたべとのあいだの絆のようなものが、どこにも見当たらなかったのもまた事実。

 先に敗北したヨガとバカモノを揶揄するような口ぶりに、むしろおたべがいきり立つ場面すら存在してもいる。

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 ここもまたアンバランス。

 たとえば、おたべがマジックもまた四天王の一人であり、憎まれ口は叩いていても本心では誇りを持っているとか、信頼感を表明する場面などがあればまた、印象はちがっていたのかもしれないが…



 第一話における講評で、火鍋のウオノメ(高橋朱里)が、現四天王の「まとまりのなさ」に言及していた件を、私は再三「物語の実態と整合していない」旨表明してきた。

 この点に関して、最初はまとまりのなかった烏合の衆が、さくらと戦い、敗れていくという「共通体験」を通して変化していった…

 と、見なすことは可能だ。

 可能だが…やはりどうも違和感が残る。

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 マジックがさくらを(敗北することにより)認め、認識を改めるのはいい。

 だが、それを機におたべに対する信頼感を急速に増幅させる、という状況の変化に対応した仕掛けが、どこにも(ほぼ)見当たらないのはやはりよろしくない。



 尺の関係もあるのかもしれないが、説明不足というか、雰囲気をつくりあげる手続きが圧倒的に不足してしまっている。

 きわめて残念な部分である。


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 ・背負うのは「信頼」…?


 茶道室で精神集中するおたべを訪ねてくる「ソルト」(島崎遥香)。

 …やはり、何度見てもソルトの話しかたが気持ち悪い。

 どこぞのネットニュースで、映画主演を機に島崎遥香の演技がすばらしくなった、とかいう提灯記事(?)を見かけたが、どうしてもそうは思えない。

 もちろん、ここでも再三再四、演技のよしあしは私にはわからないと表明してはいるが…

 表情はいい。
 と思う。

 問題はやはりしゃべりかただ。
 意味がわからない。

 現実に即しているかどうかはどうでもいい。
 とにかく違和感しかない。
 それによってソルトというキャラの特異性が際立っているのは確かだ。

 が、そんな必要があるのか?

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 もうすこし普通に近い感じにしても、ソルトという役を表現し視聴者に印象づけることは充分以上に可能だと思うのだが…

 なのに、深夜枠の、ファンしか見ていないようなドラマの中で、ここまで異様なしゃべりかたをさせる意味がまったくわからない。

 このしゃべりかたは島崎遥香自体にもまるでマッチしていない。

 よって、このキャラを演じさせることによって島崎のファン層を拡大させる効果を狙った…とも考え難い。

 ソルトを見てぱるるを好きになりました、というファンは…皆無とまで言い切ってしまうことはできないのかもしれないが…(^_^;)


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 ソルトの心境の変化を予言するかのごときおたべのセリフ。

「あんただって、もう背負ってるんやで」
 このセリフ(と、それに呼応する展開)もまた、やや唐突か。

 とはいえ、ヨガはもちろん、バカモノやマジックの敗北する姿を目のあたりにしてきて、ソルトの心境もまた変化してきた…と解釈できないこともない部分ではある…カモしれない(^_^;)。

 ま、ファンの贔屓目線とゆわれれば、特に否定する気もないけどね。(`▽´)


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 ・「こびー」のキャラ造形への信頼も残念ながら崩壊


 さて、クレームだらけの当レビューで、唯一疑義を呈する必要のなかったこびー(渡辺美優紀)のキャラ造形への信頼も、この第7話においてとうとう崩壊する時が訪れてしまった。



 ここでちょいと振り返ってみることにする。

 なぜ私は、こびーというキャラに対して信頼感を感じていたのか。
 こびーの造形に対する私の期待感の淵源は、いったいなんであったのか。

 総長である「アントニオ」(山本彩)に匹敵する存在感…なのではないか、と思われる。

 すなわち。
 副総長でありながら決してアントニオの足下にひれ伏しているわけではない…むしろ有力な対立者としてのポテンシャルを秘めながら、あえて敵対していないだけ…とでもいうべき大物感が漂っていたからである。

 気に入らんくなったらいつでも敵にまわったってええんやで?

 …とでもいいたげな、こびーの風貌やたたずまいが、物語自体にもまた大きな可能性を与えていたのだ。



 事実、アントニオの目に届かないところで、とはいえ、軍団に属さないはぐれ者を使って事態の擾乱を招く行為を画策している。

 この行為によって、物語に大きなうねり・ねじれと(よい意味での)混乱が可能性として発生した。



 それが、今回の第7話において、崩壊・縮小してしまったのである。



 はぐれ者である二年生凶悪コンビの勝手な暴走の原因に不審感を表明するアントニオに対してこびーは、ヤバい、とでも言いたげな表情になり、あまつさえ


「ホンマそやな。あたしもそれ不思議に思っとったとこや」

 などとしらじらしい口調で自分が無関係であることを不用意に強調するセリフすら口にしてしまっている。

 大物感台無し!

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 というよりは、思わぬ小物っぷりが噴出してしまっている。
 最低の演出である。



 もっとも、尺のなさを考えるなら、不用意にこびーの存在感を強調するのも問題はあるのだろうが…



 …とはいえ、前回も表明したとおり、残りは三話ほどもある。

 これだけのボリュームがあれば、こびーのアントニオに対する反乱に一話、少なくとも半話分くらいは割くことも充分に可能だと思うのだが…



 こういう展開が不要であることを納得させるエピソードが、残りの三話で提示されることを、切に望みたい。
 切に! ホントに!


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 ・「KY」の意味ありげな「表情」もどうやらスルーの模様


 ついでだが、こびーの(軽い)危機をぬぐうように、おたべ動くの報を持ちこむKY(谷真理佳)…

 …の扱いにもやっぱりがっかり。(´ω`。)

 第4話で、やられキャラにすぎなかったはずのKYが、こびーに頭突きを喰らったあと、一瞬だけ見せる意味ありげな表情。
 ここに、なんらかの仕掛けがしこまれているのではないかと期待していたのだが…

 どうやら無意味なショットに過ぎなかったらしい。

 これこそ、残りの尺を考えるに、何か展開をさし挟む余地はなさげ。
 最低。




 この程度の仕込みにここまでストーリーが進んだ時点でわざわざ展開を仕掛けるというのは、物語全体のバランスから考えてちょいと考えにくいからねえ…。(´ω`。)

 まあ、まだわからないがね。どうなるか。



 どうあれ、もし展開がないのだとしたら、ギャグキャラ以上の演出をしこむ気がないのにそのギャグキャラを破壊するショットを挟むなど愚の骨頂。

 もっとも、ほんの一瞬のシーンではあったし、覚えていたり、ましてそこに何か特別な展開を期待する視聴者のほうが圧倒的に少数派なのかもしれないか…


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 ・小ネタ


 対戦を翌日にひかえ、さくらが決意をあらわにするシーン。

 定番だが、幹の太い樹木に拳をうちこむさくら。
 -> 無数に舞い散る木の葉。(`▽´)

 悪くない。

 悪くないが、欲をいえば、舞い散る木の葉の向こうのさくらの表情がどうも無表情に見えてしまって残念。

 もすこし、もすこしだけでいいから、断固たる決意を思わせる厳しい表情が欲しかったよ、宮脇…


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 翌日、チーム火鍋+舎弟コンビが特製の疲労回復鍋料理でさくらを激励する場面。

 …も、なんとなくではあるが…
 ひっかかりがないでもない。

 大事な対戦前に、胃にものを入れるよう勧めるなど、配慮に欠けている。
 まして、得体の知れないものをやみくもに大量に仕込んだ料理など…(^_^;)

 あり得ないとわかってはいたが、対戦中にさくらが腹を壊して敗北…などという腑抜けな展開がどうしても脳裏からぬぐい切れなかった(^_^;)。

 あり得ないとわかっていても、余計な夾雑要素であることは論を待たない。


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 舎弟コンビのみならず、火鍋との絆も芽生えてきたことを提示するシーンであることはわかっているのだが…

 加えて、この手以外、確かに考えにくくもあるのだが…

 どうしても…腹をくだしてトイレにかけこむさくらのイメージが浮かんでしまって消えなくて…(^_^;)



 いや、笑いごとじゃないよ。
 作劇の当事者としては、な。え? -> スタッフさんがた?


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 ・鏡の中のソルト


 ラッパッパ部室でおたべを激励するヨガ・バカモノ・マジックと、勝利を約束するおたべ。

 四天王の絆を描く名場面…

 …なのだろうが、ここもなんとなく感情移入に欠ける。
 やはり描きこみ不足は決定的だと思われる。



 で、最後に部長室のソルトが映される。
 無数の鏡の中に。

 このシーンは、なんらかの特別な意味がこめられているものと思われる。

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 残念ながら、私にはその「意味」がわからない。

 四天王との絆のシーンの直後でもあり、茶道室での会話もあわせて考えると、おそらくは「背負う」ことの意味なのだろう。

 …が、どうも伝わってこない。

 論理的に意味を類推できるだけで、実感も感情移入もあまりできないのである。



 ここも描きこみ不足…といってしまっていいのかも、わからない。
 ただ、シーンとしてはおもしろい。


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 ・最後の四天王との、タイマン勝負


 決戦場(どこだかよくわからないが、というか、指定されてたっけか…?)へと向かうおたべ、そしてさくら。

 決然とした足どりで行くおたべの前を、十戒の海が割れるがごとく生徒たちがあわてて左右にわかれていく演出は、四天王やソルトの出現するシーンでの定番だった。

 が、今回は、さくらの前進にも同様の演出が行われている。

 さくらの立ち位置が、全校的に変化したことを明示する演出であろう。OK。


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 殺陣のシーンについては多くを語る必要はない。

 粗をさがそうと思えばさがせなくもないが、真っ向勝負を表現するに充分な、ていねいな殺陣・撮影・編集が行われているのではないかと思う。

 ラス前にふさわしい重厚なアクションシーンである。

(残念ながら、クライマックス直前、おたべが殴りかかるのをさくらが手のひらで受けとめるシーンだけは処理が甘い。拳を受けるならともかく、前腕をつかむというのは迫力を削ぐ演出だ。それだけおたべのスピードが落ちているというなら、前段階で打ちこむショットそのものをよれよれに表現すべき)



 宮脇の演技・表情、横山の演技・表情。
 ともに見ごたえ…。

 見ごたえがある、とかそういう言葉では表現しきれない。

 決意も、そして苦悶も。



 見守る三人の表情もいい。

 立ち上がるさくらに呆然とするのも。
 圧倒的な力を見せつけてさくらが逆転していくシーンで、倒れてもたおれても立ちあがり挑んでいくおたべを見つめる表情も。



 ひとつだけ。(^_^;)

 さくらの拳を、おたべが肘で迎撃するシーンは、なにかネタ元があるのかな?

 おそらくは無関係だろうけど、私は『修羅の門』の印象的な秘技のひとつである「蛇破山」を思い出して、燃えました。(`▽´)


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 ・マジジョのすべてはあたしが背負う


 さくらの意志に打ち砕かれるおたべの肉体。

 意志だけは闘うことを放棄しないが、立ちあがることはおろか、さくらが立ち去ってしまったことにさえ気づかないおたべ。

 これにつづくシーンで、現れたソルトがついに、四天王の想いとともにマジジョを「背負う」ことを宣言する。

 このシーンの島崎のセリフまわしに関しては、特にクレームはない。

 こういうシーンなら、一語一語邪魔くさいまでにゆっくりと、微妙に強く、抑揚なく発される不自然なセリフもしっくりくる。

 逆にいえば(宮脇の場合も同様の苦言を呈したが)、ここぞというとき以外、不自然さや異様さはもう少し抑えたほうがよかった、ともいえる。


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 島崎の表情に関しては問題なし。

 特に、エンディングで見つめあうソルトとおたべのシーンは、胸に迫るもののある表情を二人ともしている。

 もっとも、こういうシーンでそれにふさわしい表情をつくれないとしたら、逆に女優として問題あり、といっていいのかもしれない。

 一番難しいのは笑う演技だ、とか聞いたこともあるね(直接は関係ないけどさ)。


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 ・エンディング


 よろめき倒れかかるさくらを左右から支えるカミソリとウオノメのシーン。
 このシーンで、舎弟コンビのみならず、火鍋との絆も表現されているわけだが…

 上には書かなかったが、チーム火鍋とさくらとの絆の描きかたも弱い。

 前話のラストで(まにあわなかったとはいえ)、凶悪コンビの罠があるとわかった上でさくら・カミソリ・ゾンビを助けるためにかけつけた火鍋。

 これで絆の進展は描かれてはいた。

 描かれてはいたが、不充分。圧倒的に。

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 カミソリ・ゾンビは前話で、さくらと苦難をともにしたのみならず、連携で敵を撃破してもいる。

 比較するに、火鍋の面々は情報提供者・助言者としての立ち位置は描かれているものの、やはり共通体験の欠落ぶりをカバーするほどでない。

 この点において、舎弟コンビと肩をならべさせるには違和感がぬぐい切れない。



 ここでもまた、尺不足が惜しまれる。


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 ・『マジすか学園4』全体における起伏の欠落


 さて、ここで前回の引きにつなげる。

 起伏に欠ける、と書いた。
 今回のエピソードに、ではなく、物語全体に、だ。

 この『マジすか学園4』という物語は、さくらの頂点奪取物語として展開している。
 構造としては単純だ。もちろん、単純でいい。

 構造は。



 そのための障壁として機能する四天王。
 ここにも問題はない。
 王道である。

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 ただし、何回もくりかえしてきたことだが、その消化過程が拙速にすぎるきらいがある。

 全十話として、前半部にあたる第三話から、ラスボスに近い場所に位置する四天王の消費が開始されてしまっている。

 ここがまず、圧倒的にバランスが悪い。

 全十話しかないとすれば、しかたがない、ともいえなくもないかもしれない。

 となれば、手ごわい敵が味方(この場合は舎弟)・理解者へと変容する、というもうひとつの王道がカミソリ・ゾンビに限られてしまう…
 …との、もうひとつのボリューム不足も致し方なし、といえなくもない。

 しかしもう少し見せようがなかったものか…。

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 私はすでに第5話のレビューにおいて、対マジック戦における二人の活躍を提案し、第6話でそれを撤回もしたのだが、この手の工夫を埋めこむ余地はないとはいえまい。

 作劇や撮影にかける時間的な余裕がなかったのだろうが…

 あるいはスケジュール等、制約条件はいくらでも考えられる。

 ただ物語の受けとり手としては、どうしても不満を表明せざるを得ない。

 単純に四天王が一人ひとり撃破されていくだけの構成は、あまりにも起伏に欠けすぎる。


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 比較のため、ここで第一作である『マジすか学園』に改めて言及しておきたい。
(正直、そんな余裕は時間的にも精神的にもないんだけど(´ω`。))

 第一作における構成はごく簡略化しても、以下のようになる。


・第1話 主人公と主要登場人物の登場。
・第2話~第5話 最終目標(四天王を含む)以外の敵との抗争。
・第6話~第9話、第11話 四天王およびラス前を順に撃破。
・第10話 主人公の闘う理由と、ヤンキー以外の“敵対者”(とのコンフリクト=緊張関係の帰趨)
・最終話 ラスボスとの“決着”
  詳しく見ていこう。

 まず『マジすか学園』第一話においては、雑魚キャラとの戦闘による実力の開示、および押しかけ舎弟の提示がある。


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 つづく第二話~第五話の部分は、ラスボス軍団前の肩ならし的展開。

 …なのだが、ここにも起伏が仕込まれている。
 それも、豊富に。

 まず、のちに味方となる中級程度の大物である歌舞伎シスターズやガクランの存在。

 歌舞伎シスターズは自分たちのほうが実力が上と示すためにのみ、主人公に挑戦してくる。
 ガクランは異色の理由で戦いに結びつく。

 オーソドックスな敵と、感情的なもつれで戦闘になってしまう相手。

 この部分ですでに、流れに趣向がこらされている。

 さらに、小物だが曲者の山椒姉妹、存在自体が謎めいたネズミ、心理的には主人公寄りだが、敗北してもあくまで中立を貫くチョウコク等、ライバルとしても味方としてもバラエティに富んだ対戦相手がそれにつづく。

 チョウコクなどは四天王に匹敵する実力派であり、一度は敗北を喫した頂点へのリターンマッチを挑むという、立場的には主人公と同じ目線のキャラ。

 …でありながら、自己の目的の障害となる主人公に敵対するという、二重三重の仕掛けがしこまれている。


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 そして、第六話から第九話にかけては、順に四天王が撃破されていく。

 ただし、第二の四天王である対ブラック戦は主人公ではなく、主人公の味方となったかつてのライバル(+押しかけ舎弟)たちが活躍する。

 主人公は高い位置からそれを俯瞰し、共闘や理解を感じて心的距離を縮める(のみ)、という変奏的な展開。

 そしてさらに、その流れを受けてのゲキカラ戦は、そこに至るまでに仲間となったライバルたちが次々と傷つけられていく、という怒りを増幅する展開が仕込まれている。

 ゲキカラというライバルのキャラ造形も異色。

 四天王の一人でありながら、その戦闘スタイルは正々堂々とは無縁。
 狂気も際立っていた。

(その後の
ゲキカラの性格や立ち位置の変化に関しては、指摘するほうが野暮なのだろうが…まあ統一性のなさすぎる点が気にはなる)

 トリゴヤの回は低調だったが、演じる小嶋陽菜のアクションにおける資質やスケジュールの都合などもあったのだろう(^_^;)。

 こうして見ていくと、単純な構成にならざるを得ない「対四天王戦」そのものも、流れが(若干)下降、阻害されたのは第九話のみ。

 あとは起伏にもバラエティにも趣向にもきわめて富んでいる。



 第10話においては、主人公の背負った過去や、最大の敵の帰趨などが語られ、いい意味で物語の毛色が変わっている。



 そして第11話。事実上最後の敵であるサドとの真っ向勝負。
 今回の『マジすか4』第7話が位置的にはこれにあたる。

 が、ここに至る前段階の第10話で、さらなる仕掛けが仕込まれている。

 すなわち、ネズミの陰謀とマジジョの宿敵である矢場久根の登場、その結果、危機に陥る主人公。

 そしてそれを救いに現れたのが、宿敵でありながらマジジョ生徒でもある前田を守るためにきたサドだった…という、すさまじく燃える前段が用意されていた。

 その上での、最終決戦である。ここにはもちろん、小細工はいらない。


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 ・尺不足がすべての主因なのかもしれないが…


 この手の仕掛け・練りこみ・起伏…が、今作には(少なくとも現時点では)圧倒的に欠けている。



 あえて単純化していってしまえば、四天王を順に撃破してきているだけである。

 もちろん、一年生最強コンビとの激突と関係の変化や、アントニオ軍団には属さないはぐれ者の激尾古凶悪コンビなど、変奏は挟みこまれてはいる。

 が、圧倒的にボリューム不足。

 …であるし、この変奏部分においては私は(流れ上の)苦言を呈してはいない。


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 もちろん、各話三十分枠(実質二十分ちょい)、全十話(?)という尺の足りなさが枷となっていることは重々承知してはいるが…

 ラスト周辺に位置する敵の数をもう少し減らす(四天王ではなく三鬼神とか?)とか…多重展開をしこむとか…んん、ま、確かに時間的にかなり無理難題ではあるんだよなあ…。

 ただ、今回のおたべ戦は削りこむ余地は充分にあると思う。

 四天王がおたべの勝利を信じている場面とかはかなり重複してるし。
 火鍋+舎弟がさくらに鍋を食わせるシーンも削るか、あるいは逆にもすこしちゃんとしたエピソードにしたいところ。

 真っ向勝負を真っ向から描こうとしたところが、マイナスに作用している部分は否めない。

 アクションはきちんと描写されているのだから、無用な時間つぶしをほかの仕掛けに廻すことはできなかったのか、とか…

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 対バカモノ戦(第4話)のときも、バカモノのバカさ加減を強調するのも悪くはないが、尺不足を鑑みてほかの仕掛けに…という選択肢もあったわけだし。

 逆に対マジック戦のときは明らかに描きこみ不足だったことは既述だが。



 このあたりは、一話一エピソードがたたっている部分でもある。



 限られた状況であることは推測できるのだが…やはり受け手としては、不満を表明しないわけにはいかない。

 それだけ、不足感が大きすぎる。


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 ・次回予告を見ても、次回の展開が悪い意味でわからない


 というわけで、大きな不満が爆発したまま次回につながる。

 …つながるわけだが…

 正直、次回予告を見ても、次回どういう話になるのかがよくわからない。

 …というより、次回に展開らしい展開があるのかが不明…というか、不安。(´ω`。)



 あり得ないとはいわないが、激尾古高校看護科との激突が最終回、というのはちょっと考えにくい。

 その展開で盛り上がりをどうつけるのかが考えられないし。

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 となれば、予測し得る展開としては激尾古以外の小敵が出てくるか、あるいは激尾古内部の内乱劇、そして激尾古との激突…この三つくらいしか思い浮かべることができない。

 さくらの父親との関係とかにからんでの展開もないこともないが…ちょいと物語からは浮きそうな虞がある。

 まさかとは思うが…これだけ尺不足による弱点をさらしといて、時間かせぎのだらだらエピソードが展開される、なんてことはないよな。な? な?

 どうなのよ!? (´ω`。)


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 あとひとつ。
 小笠原茉由。の、扱い。

 これはもう、不安というよりはあきらめに近いんだけど。



 第6話における白間美瑠や矢倉楓子のような、印象的なスポット敵になってくれることを期待してたんだけど…たぶん、ないだろうなあ…。

 岡田や岩田クラスの、ちょい役の雑魚なんだろうなあ、と思うと、小笠原が不憫で不憫で。(´ω`。)(^_^;)




☆★☆★☆



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ともあれ、泣けど叫べど残り(たぶん)三話。

せめて各キャラ充分に存在感を示した上での、大団円を望みたいところなんですが、果たして…(´ω`。)



再浮上した不安を払拭できないまま、本日は以上です。(´ω`。)
最後まで読んでくれてありがとう!
それでは、また~(^_^)/~~




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