2014/02/06

『エンダーのゲーム』劇場版 ネタバレあらすじ 駆け足的につめこんだダイジェスト感をどこまで補えるかが分水嶺か


 観てきました、映画『エンダーのゲーム』。
 青木無常でございますよ。

「エンダーのゲーム」クリップ映像



※この記事はレビュー専門ブログ
 「無名戦士の黒い銃」に移転予定です。


 まず結論からいうと、おもしろかった。
 いろいろハードルあったけど、映画館まで観にいってよかったです。

 ただし。

 タイトルにも記したとおり、原作の内容を極端に凝縮・省略した感はやはり否めない。
 その欠落を観客としてどう補えるか、否かが、評価の分かれ目でもあるでしょうね。



 というわけで、恒例、長文・ネタバレ注意のあらすじもひさしぶりに記載します(レビューはまた後日)。
 ネタバレしまくりなので、原作・映画をこれから消化しようという場合は、くれぐれも自己責任でお願いしますぜ。
(いちおう、ネタバレ部分はフォントの色を薄くしておきます。)



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 ネタバレあらすじ


・昆虫型異星生命体フォーミックの侵攻により多数の犠牲をだしつつも、メイザー・ラッカムの操縦する戦闘機の決死的な攻撃によってどうにか敵撃退に成功した地球。

 だが、つぎの侵攻があるとしたら、人類は滅亡すら覚悟しなければならない切迫した状況であることはかわらなかった。
 人類は地球防衛のための国際艦隊(IF)を組織し、反撃のための準備を開始する。


 訓練生アンドルー・“エンダー”・ウィッギンは、タブレットのバトルゲームで同じ訓練生の少年スティルソンを打ち負かすが、ゲーム内の小惑星の動きまで利用した方法にスティルソンは激しく反発し、エンダーを卑怯となじる。

 煮えくりかえる腹を抑えきれない様子のスティルソンをあとにエンダーは呼びだされた保健室へとおもむくが、そこで宣告されたのは“モニター”の除去であった。

 訓練生には行動の一部始終が監視・観察可能なモニターが後頭部に埋めこまれているが、候補からはずされるとモニターは除去される。それは訓練生ではなくなることを意味すると同時に、監視という“保護”をも失うことを暗示していた。

 案の定、仲間をひきつれたスティルソンに囲まれてしまうが、エンダーは逆に完膚なきまでにスティルソンを打ち負かし、戦闘不能になってもなお蹴りつづける、という示威行為を見せつける。



 だが、実はその光景もまた、監視されていた。
 エンダーを有力な候補と目していたIFのグラッフ大佐は、モニターが外されたことによって起こる“問題”を、少年がどう処理するかを試していたのだった。



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 そうとも知らず帰宅したエンダーは、心の支えでもある姉のヴァレンタインにできごとを打ち明ける。

 が、兄のピーターはエンダーの落第に快哉を叫ぶ。兄も姉も退学の経験者だが、ピーターは残虐すぎる性格が災いしたからであり、その暴虐さは傷心の末弟にも容赦なく向けられるのだった。

 その夜、家族の食卓で母や姉にエンダーがなぐさめられているさなかに、グラッフ大佐とアンダースン少佐が訪問する。

 戦闘不能になったスティルソンをエンダーが蹴りつづけた理由を大佐は質し、後顧の憂いを断つ目的があったと知ると、バトルスクールへの徴用を告げる。



 バトルスクールとは世界中の天才少年・少女を集めて訓練を行うIFの施設で地球軌道上に基地をおいていた。

 グラッフ大佐とともに軌道上へと向かうシャトルに搭乗したエンダーは、無重量状態に対する非凡な視点を大佐に喝破され、他の候補生たる少年少女たちの反感を買うことになってしまう。

 だが、バトルルームと呼ばれる実戦訓練の特別室で、エンダーはビーンというストリート出身の少年と意気投合し、互いに試しあいながら早くもその資質を開花させはじめ、またバーナードという癇癪もちの少年に貶められたアーライを人知れず擁護し、のちにはバーナード自身とも和解するなど、徐々にその能力を発揮していく。



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 自由時間、エンダーはマインドゲームに没頭していくが、それすらもスクールが用意したストレスへの対処を観察する訓練の一環であった。

 だがエンダーは、正解のないはずのゲームを、かつてだれも実行したことのない、ある意味では残虐きわまる方法でクリアし、やはりだれも見たことのないステージへと進む。
 それはエンダーの深層心理とコンピューターとがリンクしあいながら紡ぎだされていくステージであった。



 そんな中、唐突にエンダーはサラマンダー隊という訓練部隊に配属される。だがリーダーのボンソーはエンダーの能力も知ろうとせず、ただ自分の隊にひよっ子が押しつけられたことに不満を抱くだけで、訓練にも戦闘にも参加禁止をいいわたすのだった。

 サラマンダー所属の少女ペトラは自由時間を利用してエンダーに射撃訓練をほどこすが、それもまたボンソーの不興をあおるばかりだった。

 しかしエンダーはボンソーを人目につかない場所に呼びだし、彼の放出、つまり他隊との戦力のトレードを希望するボンソーに“戦力にならない人間をトレードしたがる者はいない”という正論をぶつけ、しかも後日、気がかわったことにしてエンダーの希望を受け容れる宣言をすれば面目もつぶれないどころか度量の広さを見せることもできる、と代案を告げる。

 論理に屈服せざるを得ないボンソーはエンダーの指示どおりに行動するが、エンダーに対する憎悪はこの事実により、増大の一途をたどるのだった。



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 マインドゲームでエンダーは、見知らぬ異郷で姉(のアバター)やフォーミックと出会うが意味するところは判然としないままだった。

 そして、その展開に困惑しているのは、彼を監視しているグラッフ大佐も同じだった。兄のピーターがマインドゲームに登場するにいたり、軍事心理学者でもあるアンダースン少佐にその意味を問うが、少佐もまたわからないまま、エンダーの精神に関連していることを示唆することしかできなかった。



 やがてエンダーは、トレードではなく、封印されていたドラゴン隊のリーダーとなるよう大佐から指示を受ける。

 ビーン、アーライ、バーナードといったなじみ深い面々を得た彼は、いきなり二隊との戦闘を命令される。足をくじいた隊員の代役としてペトラをも傘下に加えることのできたエンダーは、かつてだれも思いついたことすらない奇策をも駆使して勝利するが、敵として恥をかかされたボンソーの怒りが爆発する。

 シャワー室で襲撃を受けたエンダーは、かろうじて一対一の状況にまで持ちこむが、アクシデントも手伝って、回復不能と思われるダメージをボンソーに与えてしまう。

 そのことをも含めてグラッフ大佐の賞賛をエンダーは受けるが、深甚な心のダメージを負った彼はスクールに嫌気がさし、姉ヴァレンタインとの再会を熱望する。スクールからのリタイアをも示唆するエンダーの強硬な姿勢に大佐もおれ、地球の美しい湖でエンダーはヴァレンタインとの一時のランデヴーを果たすのだった。



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 姉の励ましを受けて帰還を決意したエンダーだったが、いきさきはバトルスクールではなく司令官養成機関であるコマンドスクールだった。

 かつてフォーミックの前線基地であったエロスにあるスクールでエンダーは、一人の奇怪な老人と邂逅する。異様な隈取を顔面にほどこした老人は、油断するエンダーを力でねじ伏せ、おまえの教官は敵だけであると訓示する。

 その老人は、かつての戦闘で、特攻的な方法で敵を撃退した際に死亡したとされ英雄に祀りあげられていたメイザー・ラッカムであった。

 ラッカムは、ただ母艦が撃破されただけで、ほかのすべての敵が壊滅状態に陥った事実をエンダーに告げ、かれらフォーミックの生態が、地球のアリと同じように一匹の女王に統率され依存しているのではないかとの仮定を告げる。

 その仮説には確信がないために、フォーミック壊滅の状況そのものが秘匿され、ラッカムもまた死亡したことにされていたのだという。

 ラッカムの仮説をもとに、ラッカムのプログラムする過酷なシミュレーションに挑むエンダー。

 そのシミュレーションには、物体を分子レベルで攻撃し、一撃ですべてを破壊することもできる兵器“リトル・ドクター”の死守もまた命題として含まれていた。



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 シミュレーションの司令官となったエンダーはかつての仲間たちを指揮下に加え、ミッションを展開していく。だが壊滅的な打撃を受けて失敗したのち、唐突に“最終テスト”の実施を告げられる。

 フォーミックの<以下ネタバレ>母星上で展開されるミッションは、信じられないほど大量の敵を前にした絶望的な内容だった。
 エンダーは自軍の壊滅とひきかえに、敵惑星深くまで突入し、惑星自体をリトル・ドクターで破壊することによって勝利を手にする。

 だが、頭上で見守っていた“大人”たちの異様な雰囲気に、真相を察知するエンダー。

 グラッフ大佐が明かす真相に必死に抵抗するが、“シミュレーション”画面がいつまでも終わらず、惑星が壊滅していく光景が延々とつづくさまに、エンダーは絶望的に、明かされた内容を受けいれるしかないことを認識する。

 それはシミュレーションではなく、現実の戦闘であった。

 エンダーのくだした命令は、多数の地球人の犠牲を強要し、そしてまた、異種知性であるフォーミックを絶滅させるものでもあったのだ。



 懊悩するエンダーに、人類が絶滅を免れるにはこの方法しかなかったのだと大佐は口にし、英雄としてエンダーの名前が後世に残るのだと賞賛したが、ひとつの種の絶滅に手をくだした殺人者である
<以上ネタバレ>と反発することしかエンダーにはできない。

 薬を与えられ、ペトラに見守られながら眠りにつくエンダーだったが、目を覚ますと、憑かれたように基地の外へと走りでていく。


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 心配するぺトラをあとにして、エンダーは異星の異様な光景のなかにひとり歩を踏みだす。見知らぬ異郷<以下ネタバレ>であるはずのそこに、見なれた景色を見出していたのだ。

 それは、マインドゲームのなかで垣間見た、廃墟の光景だった。



 廃墟のなかで、フォーミックの女王と邂逅したエンダーは、彼女が死にかけていることを知り、そして彼女が残した卵を眼前にする。

 女王は、テレパシーを駆使してエンダーにコンタクトを試みていたのだ。

 マインドゲームの風景もまたその影響を受けていたのである。フォーミックは人類との和解を望んでいたと知るエンダー。



 そして、地球のヴァレンタインへ、エンダーからの最後のメッセージが届けられる。

 功績によって提督に昇進したエンダーは、その権限を駆使して宇宙船を手に入れ、女王との約束を果たすため、ひそかにフォーミックの卵を携えてひとり、
<以上ネタバレ>遠い宇宙の深遠へと、旅立っていくのだった。

以上、あらすじ




 というわけで、レビューは後日(予定では明日)投稿しますが、個人的にはおもしろかったし、大きな満足感も味わえました。

 ただし――以下次項につづく。



 本日は以上です。
 最後まで読んでくれてありがとう。
 それでは、また~(^_^)/~~




『エンダーのゲーム』及びその関連作品に言及した青木無常名義の記事:
読書録『エンダーのゲーム』
読書録『死者の代弁者』上・下
読書録『エンダーズ・シャドウ』上・下
読書録『ゼノサイド』上・下
読書録『エンダーの子どもたち』
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