2014/01/21

地獄へとつづく底なし穴? なぜウバザメの口はあれほど巨大なのか

人食いザメ=ホオジロザメとの近縁種、ウバザメ。

Basking Sharks Cornwall



そうでありながら、別名「バカザメ」とまで呼ばれるのは、かれらの性格がたいへんおとなしく、動きも緩慢なため、あまりにも簡単に捕らえられてしまうから。

では、そんなウバザメはなぜ、あんなに不吉な、底なし穴のような巨大な口腔をぱっくりと開いて、巨大な体躯で海を前進してくるのか。
本日はその謎を追っていきたい。


 地獄穴のような口腔は、生活の知恵


ぱっくりと開いて接近してくるあの大口は、いったいなんのため?
あんな巨大な口なら、人間のような比較的おおきな獲物でも、ひとのみにしてしまえそう…

そんな不安におそわれ、いわれのない恐怖心を惹き起こされてしまうのも無理はない。

だがご安心あれ。
かれらの食生活は、とても質素。

プランクトン。
そう。
あの、海中にただよう微小なものの代表のような、ちっぽけな生物が、かれらの主食にほかならないのだ(小型の魚やエビなども食す)。


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その証拠に、人食いザメのような、鋭く、巨大な、大量の牙は、かれらのあの巨大な口の内部にはどこにも存在しない。
あるのは、びっしりとならんだ「鰓耙(さいは)」と呼ばれる樹状の突起。

地獄穴のようにぽっかりと開いて近づいてくるあの大口も、プランクトンを摂取するための、かれらの知恵なのである。

全開にすると胴体の太さよりもおおきく開くことができるあの口は、1時間に200リットルの海水を濾過することができるのだそう。

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つまり、あの大口で、膨大な量の水とともに獲物を飲みこみ、鰓耙で餌となる動物だけをこし取って、食事としているらしい。
つましいものじゃ、ありませんか。

しかも、かれらは気の毒なことに、われわれ人間が水を飲むように、自分の力で海水を飲みこむことができないらしい。

そのために、あんなふうにして大口をあけて前進する。
自然に入ってくる水を、エラを通して排出することしかできないからだ。

ウバザメ(姥鮫)という名前も、体側部にある、この非常に長い鰓裂が、老婆の皺に似ていることからつけられた名前なんだとか。


大量の水のなかから、ちいさなちいさなプランクトンをこし取って糧とする。
あの巨大な口は、かれらなりの、のんびりした、そして重要な、生き残り戦略なのかもしれない。


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ということで、あの口も、人間を飲みこむためなどではなく、大量の海水のなかからプランクトンを選り分けるための器官であることがこれでわかったことと思う。

にもかかわらず、かれらは海の怪物。
古来より、船乗りたちを恐れさせた恐怖の化身、ともいえるのだ。なぜ?
その物語は、次回の記事にて語られる。

ということで、ウバザメ特集第二弾でありました。
次回更新「伝説の怪物の正体はウバザメ? 「ニューネッシー」の謎は解明されたのか」を、どうぞお楽しみに。
最後まで読んでくれてありがとう。
それではまた明日。青木無常でごじゃりました(^-^)/~~






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